エコツミさん 2007年夏・インタビュー
―まずはワンマンライブ「五芒星」、お疲れ様でした。

ありがとうございます。


―三月に開催された「あなたの名前は何ですか?」に続いての三部構成のライブになりましたね。

そうですね。三部構成でやったのは三月が初めてだったんですけど、それがとてもしっくりきたので、前回に引き続き。


―特に今回は第一部から第三部までの個性が強く感じられるライブでしたね。

そりゃもう(笑) 第一部と第三部が同じだったらあまり面白くないなと。 やりたいことがいろいろありましたので、それを少しずつ広げていった感じです。


―前回のワンマンライブと比べまして、創り上げる際や終えられての心境の違いはありましたか?

今回は三月よりも参加メンバーを増やしたのですが、VJさんや舞台監督さんにもお願いしたのは初めてで、 分からないこともたくさんあったんです。だから大変といえば大変だったんですけれど、 その分その分野のプロの力も感じましたし、その人たちと一緒にできることの幸せも感じました。 エコツミーズの面々も本当にいい演奏をして曲ごとの世界を作ってくれまして、 今回はなんだかすごく、エコツミは愛されてるなということを実感したライブになりましたね。


―今回のライブタイトルは「五芒星」でしたが、どんなきっかけでこのタイトルに決められましたか?

去年の夏は「五感刺激ライブ」といって、一つの感覚に一つのピアニスト、というのをやったんですが、 今年もわいわいしたものにしたいな、と思っていた時に、ふと浮かんだのが「五芒星」でした。 もともと私自身が五芒星や世界の構成要素に興味がありましたし、浮かんだ瞬間に、あ、これはいいんじゃないかな、 と思って即決めました。


―サブタイトルも長いものになりましたね。

そうなんですよ。〜天地の気、合して一つと為り、分かれて陰陽と為り、判じて四時となり、列して五行と為す〜
ですね。 皆にお知らせしても、意味が分からないと言われてしまいましたが(笑) あれは、気候はこういう風に動くぞ、というのを表した董仲舒という人の言葉なんです。 昼と夜があって、四季があって、木火土金水があって、 そういう中で季節というのは動いていくし、気候というのは動いていくんだよ、というのを表した言葉なんですけど、 要素が何一つ欠けても上手くまわってゆかない、という意味を込めました。 木火土金水を当てはめたのは音楽陣だけでしたけど、 ほかのメンバーやお客さん、本当に誰一人欠けてもそのライブが成立しないようなライブにしたいな、と思ってつけたんです。 でも難しすぎた・・・(笑)


―今回のライブを作り上げるにあたって、どんなことに重点を置かれましたか?

どれくらい一部、二部、三部の色を出して行けるか、ということと、 当日のフライヤーにも書いたのですが、「陽極まれば陰となし 陰極まれば陽となす」という、 両極というのはイコールなんだよ、ということを表現しよう思っていました。 黒は白に通じるし、白は黒に通じる。だけどグレーはグレーのままだ、と。 簡単に言ってしまうと、その白と黒の部分をどれくらい極めて行けるかという所に重点を置きました。 ざっくり分けますと、第一部、第三部が陰で、第二部が陽です。 楽しい曲は思いっきり楽しむし、それはしっとりとした曲や暗い曲の心の変化にも通じると思っています。 あと、いつも準備がばたばたするので、計画的になろうというのは心がけました。(笑)


―今回は舞台監督さんが参加され、また、センサーを用いて音を映像で表現されていましたね。

そうなんです。私のわがままで実現してもらいました。 ちなみに舞台監督の坂野早織ちゃんは、以前ミュージカルをやっている時知り合った友人なんですよ。 何年か前に芸術劇場に立った時に彼女が舞台さんとして入っていたんですけど、一年くらい前に久し振りに飲んだんですよね。下北沢で。 その時に二人でいつのまにか一人日本酒を一升ずつ。会計がやたらと高くって(笑) その時はあまり下北沢に出入りしていなかったので、あぁ、下北沢は高い街なんだって(笑) そんな彼女に今回過密スケジュールの中お願いしたんです。もちろん、お酒だけじゃなくて(笑) 仕事がとても早いし丁寧なんです。

VJの田中孝さんは、ピアノにセンサーバーを取り付けて、即興で映像を出せるというのは風のウワサで聞いていたんですが、 彼もものすごくスケジュールが忙しいので、ドキドキしながらオファーをかけました(笑) 私は作り込む映像も好きなのですが、ライブは「気持ちほんの早い!」とか、秒単位で指示できないところがたくさんあります。 やっぱり即興であわせてくれる人は本当に最高ですよね。 リハの時は、私も客席でみたいと騒いでいました(笑)  本当に二人のおかげでぐっといいライブになったと思っています。


―第一部では大部分幕を下ろした状態でのステージで、驚かれた方もいらっしゃるのではないかと思います。

私は舞台畑出身なので、さして目新しいことでもなかったのですが、驚かれた方もいらっしゃるとは思います。 本当は第一部は全部幕を下ろしてという 予定だったんですけど、さすがに1週間くらい前にそれはあまりに不親切じゃないだろうかと思って。 かえって分かりにくくなると感じたんです。 詩の朗読の内容も相まって、2曲目の「白衣」だけカーテンをオープンさせていただきました。


―第一部は「五芒星」を直接イメージさせるステージになりましたね。

はい、そうです。木火土金水をエコツミーズの皆に割り振りました。 最初に「木」が伸びていくイメージで即興をやらせていただいて、 これがパーカッションの松本展知さん。 次の「白衣」はもともと羽衣伝説をモチーフにしているので、 湖のほとりが場所の設定なんです。これが「水」で藤海トリ音ちゃん。 3曲目の「おはじき」は、思い人が弾いてくれないおはじき・・・つまり自分の想いなんですけれど、 それを土に埋めて封印していく描写があるので、「土」で、西里マキコさん。 第二楽章では初めてのギター入りの「おはじき」になりました。 次の「ヒガンバナ」はそれ自体が真っ赤な燃えた花なので、その慕情の熱さというのを 火で表現したいなと思いまして。水城雄さんのピアノもものすごく激しいので、これが「火」。 最後に、星が光るというところから、木火土金水の金ですね。 これは「きみの笑顔」。醍醐尚味さんにお願いしました。


―「きみの笑顔」では、大きな月が幕に映し出されるのが印象的でしたね。

良かったでしょ? あれ。(笑) 正直「きみの笑顔」だけは幕を開けるか開けないかが当日まで決まってなかったんですよ。 本番のようにライトがついた時の客席からの見え方がどのくらいか分からなかったので。 今回は2台プロジェクターを使ったんですけれど、両方のプロジェクターから月を出したら予想以上に素敵な空間になったので これはもう幕を下ろしたままで行こう!と(笑)


―そして、第二部では前回に続いて「裏エコツミ」と題してのステージでしたね。

そうですね。驚かれる方がいらっしゃるかと思って、事前に一部と二部の間で告知をしました。 みんな心の準備ができて良かったかと思います。(笑)


―前回は「パン屋さん」と「渡邊さん」が登場し、今回は「渡邊さん2」が登場と、 見る方を驚かせるようなステージが続きますね。

本当は「渡邊さん2」はですね、ブログにも書いたんですけど、原題が「キミガキタ」というタイトルで、 いい曲なんですよ。(笑)  曲がついてない丸秘歌詞ファイルというのがあるのですが、リハの最中に醍醐尚味に渡したところ 「渡邊さん」の威力を試そうと全ての歌詞を「渡邊さん」でやってくれました。さすがです。(笑) 中でも、「キミガキタ」がすごくぴったりだったので、勢いで歌い上げてしまいました。 楽しんだ者勝ちですよね。(笑)


―第二部では「おはよう」も初披露されましたね。

「おはよう」は、ちゃんと本当にいい曲なんですよ。(笑) 今回裏エコツミは、前半と後半で分けたんですけど、 後半に恋の歌やオーソドックスなのを入れてみようかと思いました。「眠れない朝」と「おはよう」、 「おはよう」は新曲なんですけど、私がすごく思い入れのある歌詞だったので、かわいくて素敵な曲に 仕上がって、これは本当に嬉しいです。


―「鈴木さん」もすっかり人気のナンバーに成長しましたね。

「鈴木さん」は去年の8月に初披露だったのですが、もしかしてこの曲は1回で寿命が尽きてしまうんじゃないかと 危惧していたんですよ。(笑) でもそんなことはなくて、毎回誰かがアンケートで好きな曲に「鈴木さん」と 書いてくださるんです。愛されて良かったね、鈴木さん。ということで、毎回やっています。


―そして第三部では、「国中にて」、「SUMMER RAIN」、「子供」など、強いメッセージ性を感じさせる曲が 多くあったことが印象的でした。

はい。私は歌にメッセージを込めるのが好きなタイプなんですけど、 生涯をかけてやっていこうと思っている曲のテーマは神話とか語源とかなんです。 でも、昔からのこととは別に、同時代・・・今生きて、今起こっていることに 今自分が何を感じているか、というのをちゃんと伝えたいというのが逆側に・・・陰陽じゃないですけど、逆側にあるんです。 第三部ではこの同時代性の曲をメインにもってきた感じです。


―「国中にて」と「子供」は今回が初披露の新曲でしたね。

「国中にて」は水城さんならではのアバンギャルドなピアノだったんですけど、 それが映像と相まって、表現として一回性のもの・・・あの時のあの場所で、あのメンバー、 あの空気、お客さん含めてのあの空気の中だからできた一回性のものとして、 すごくいい作品ができたんじゃないかと思っています。


―続いて、「子供」についてお願いします。

「子供」の歌詞自体は1年以上前に書いていたんですけど、思い入れが強い分なかなか曲にならなかったんです。 変な話、恋の歌って量産できるじゃないですか。私もたくさん書いてますし。 でもテーマ性のあるもの、特にシリアスなものというのはそんなに量産できないんです。 もちろん人によってだとは思うのですけれど、私は全身全霊で詩を紡いでいくので、力を使い果たしてぐったりするんですよ。(笑)
「子供」は私が伝えたいメッセージの一つを核に作りました。歌詞に、「Stop the war, Stop the peace」という言葉があるんですけど、 「戦争反対」と言っていて、そう言っている人達が喧嘩をしてしまうというのがすごく多いじゃないですか。 例えば宗教戦争だって、あなたが信じている神様は本当に殺し合えと思っているのか、と思ってしまうし、 NPOでもそういう団体ありますよね。 そうなってくると、本当に「戦争反対」「平和を!」と言っていること自体も無くなればいいな、と思うんです。 そういう言葉自体無くなる世の中、いつでも平和で、それが普通になる世の中に してゆきたいなと思っていて、そのメッセージをひたすら伝えたくて書いたのが「子供」だったのです。

だから生半可な時には作りたくなくて、自分から無理に作ってもらう曲じゃないな、と思っていたんですよ。 そうではなくて、これを見て作りたいと言ってくれる人を待っている方が強かった。眠らせていたんです。 曲自体が作ってくれる人を選んで待っていたんじゃないかな。歌詞集に入れて眠らせていたら醍醐尚味が起こして、作ってくれました。 何が言いたいかというのを理解してくれていて、この曲を本当に全力で弾いてくれて、 いい意味でぶつかれて・・・合わせるというよりはいい意味で心がぶつかる感じのとてもいい曲になったんじゃないかと思っています。 ライブにいらして下さったたくさんの方々にも共感して頂けたようですし、 この歌で一人でも多くの人に伝わればいいなと思っています。 もっと色々な所で歌って行きたいですね。


―今回の「五芒星」を見ていますと、1曲1曲が「曲」というよりも「表現」という言葉を使いたいように感じます。

嬉しいです。ありがとうございます。私自身、歌というよりも表現として捉えているので、 そういう風に受け止めてもらえたことは歌い手冥利に尽きますね。 喋っている時でも何でも、全部ひっくるめて作品として・・・1曲1曲も作品だし、ライブ全体としても作品と思っているんです。

エコツミの場合、曲は歌詞ありきのことがすごく多いんですけど、 まず歌詞があって、曲を作る人がその歌詞から紡ぎだしてくれる、そういうパターンがほとんどです。 私は自分で作ることもありますけど、それでも先に歌詞ありきなんですよ。 もちろん歌詞には私の思想や人間性というものが出ているには出ているんですけど、 そこにあるのは「小橋寛子」ではなくて、歌詞の世界なんです。 ある景色があって、そこを切り取ったのがたまたま「小橋寛子」だったといえばよいかな?
もちろん歌を歌う、演奏する、曲を作るのは自己表現といえば自己表現なんですけど、自分自身を表現するのではなくて、 曲の世界、曲の情景、曲の持つ思い、曲の持つ色、そういったものを紡ぎだしていくことが音になってゆく過程なんです。 もちろん、逆に曲から作るときは曲自身が何を伝えようとしているかに耳を傾けます。 エコツミのライブに来て下さった方は分かると思うんですけど、曲によって全く違う色ですし、 全く違うことを、裏エコツミがあるくらいなのでお分かりとは思いますが。(笑) やっているんですよ。 一色にすれば、変な話、マーケティングが簡単だということは分かっているんですけど、

そういうものは全部後からついてくるもので、本質じゃない。 じゃあ、曲のタイプが違うからライブ全体の統一感が無いかというと、 私は決してそうは思っていないんですね。それは全部通してエコツミだと思っている・・・ 例えば1日の中でも感情が動くじゃないですか。でも全部同じ人の内面でおこっていますよね。 その人が統一が取れていないかといったら、そうじゃない。 全てが自分の中では同じ人間です。 エコツミは一見すると全く別のことをやっているように思われるのかもしれないですけど、 そこでやっていることは全部、根底のところは一緒だと思っています。


―アンコールでは、「物語」も初披露されましたね。 フライヤーに書かれていた「天地神話」をモチーフにされているようでした。

天地神話は私が書きました。(笑) 近視眼的に歌詞を書くことが多いので・・・つまり今、この瞬間に感じた感情であるとか、 恋をしてから恋が終わるまでの期間であるとか、そういったものがほとんどだったんです。 前に「ありがとう」という歌がありましたが、あれは養老孟司さんの本を読んだときに感じたことを書いた曲で、 自分の手には5本指の形になるまでのたくさん命がこめられているんだ、というような箇所を読んだときに そういう全てに「ありがとう」を言いたい、と思って書いた曲なんです。
「物語」も、少し似ているところがあって、今ここにたどり着くまでの時間に たくさんの出来事が積み重なって、そうして今に至っている、その物語をぱらぱらと通して振り返ってみたいと思ったんですよ。 寝物語のように、寝る前などにちょっと耳元で思い出してもらえるような曲になりたいと思って作りました。


―続きまして、新曲の「白衣」についてお聞きしたいと思いますが、まず、読み方は「はくい」ではないんですよね。

「はくい」はちょいエロです。(笑) 「びゃくえ」です。


―この「白衣」につきましては、羽衣伝説をモチーフにした曲と書いてらっしゃいますね。

そうなんです。羽衣伝説は日本中、色々なところに残っているんですけど、 最古と言われているのが滋賀県の近江の国で、その場所のイメージで書きました。


―物語の中に入って、歌詞のお話を見ているような気持ちになる曲だと思います。

嬉しいです。ありがとうございます。本当にこれはトリちゃん万歳みたいな感じです。(笑) もともとの原案は、去年の1・2月くらいだったと思います。 雪が降っている時に公園を歩いていたら、細い木に雪が積もっていまして、 それを見たときに、木が雪衣を着ているようだな、と感じたのがきっかけです。 今年の冬に何でだろう・・・ふと羽衣伝説で曲を書きたいなと思った時に、去年の木の景色を思い出したのです。 それが端的に出ている歌詞が「かぼそい枝に細い腕 かけた衣ををぼくにください」の辺りでしょうか。 一気に書き上げた記憶があります。


―今のお話にもありましたが、「白衣」はトリ音さん作曲・編曲ですね。

そうなんです。今回ですと「物語」もトリちゃんですし、「誰ぞ彼は」もトリちゃんなんですけど、 トリちゃんは歌詞を何度も何度も自分の中で反芻して作ってくれているのだと思います。 言葉の乗せ方が綺麗なんです。 本当にその歌詞の世界を分かって作ってくれているので、だからこそ素敵な曲になったと思っています。


―レコーディングの模様はいかがでしたか?

スタジオカプリという所で録らせていただいたんですけど、 今までで一番リラックスしたレコーディングだったんじゃないかなぁ 私はこれでもA型なので、(笑) 気を遣いすぎてしまう所があるんですけど、 気を遣いすぎて本末転倒になることが多いんですね。 時期的にも、今回のレコーディングは歌う・・・といいますか、自分が為すべきことだけをやろうと思いまして、 すごくリラックスして気を遣わずにできたレコーディングだったと思います。


―そして、この「白衣」はmF247での配信も開始されていますね。

そうなんです。おかげさまでオーガニック部門とポップス部門とランクインさせていただいて、 ラジオでも流していただきました。ありがたいですよね。


―mF247でのジャケット写真と思われるものもありますが、今後CD化の予定もあるのでしょうか。

はい、実はですね、内緒なんですけどアルバムを考えていまして、 それに向けて今、着々と準備を進めているしだいです。 すごくいい作品になると思います。本気で期待してください。(笑)


―「白衣」以外の楽曲の配信予定はありますか?

そうですね。今いくつか候補を出しているところなんですけど、 続々と無料でも有料でも配信してゆきたいと思っています。


―最後に、エコツミさんの今後のご活動についてですが、9月2日に表参道 cafe anoで「言葉は昔、生きていた」というライブを開催されますね。

はい。言葉というのは・・・「言霊」という言葉を皆さん知っていると思いますけれど、 言葉というのは単なる文字以上に意味がある、魂があるという考え方がとても好きなんですが、 それに特化したライブをやりたいと思っています。 この間のワンマンがちょっと大きいハコだったので、 今までで一番小さなライブをやりたいですね。 本当に全員の顔が見えて、声を張らなくても全員に声が届く場所で、すごくゆったりしたライブがいいなぁ。 色々と考えているんですけれど、皆さんの名前を使って即興の歌を作ってしまったりしようと思っています。
人数限定ライブなんですけれども、その場に誰がいるかで全く違うライブになると思うんです。 いっぱいいらっしゃるとなかなか分からないじゃないですか。 その場に自分がいたからといって、ライブ自体はあまり変わらない気がする。 でも、そんなことはないんですよね。 ステージにいると、お客さんの気持ちというものは伝わってくるものなんですよ。 少数だからこそ伝わるもの、大人数だったら伝わらないものが伝え合えるんじゃないかと考えています。 しっとりとした柔らかいライブになると思いますよ。


―11月4日にはWater-Forestのライブにもご出演いただきます。

よろしくお願いします。楽しみにしています。


―今回は「雪月花」というライブの中で、「月」のイメージをお願いしていますが、 小橋さんは「月」に対してどんなイメージを持ってらっしゃいますか?

はい、月はですね、人間の精神を司っている大事な部分だと思っていまして、 太陽とは別の力を持っていると思っています。 一方で、地球の重力にしばられている切なさも感じます。


―それでは最後の質問になりますが、第二楽章の始まりから1年が経った今、 これからエコツミさんとしてどんなライブを作ってゆきたいと思いますか?

今回の「五芒星」もそうなんですけれど、作品性が高いもの、自分自身が表現として納得できるものをつくってゆきたいです。 もちろん今で十分だとは思っていなくて、目指しているものはまだまだ遠いんですけれど、 それでも自分達が今できる表現というのをしっかり紡ぎつつ、 今以上に音楽であるとか、表現であるとか、まず生きてゆくこととか・・・そういったものを大事にして もっとたくさんの方に喜んで頂けるライブを作りたいと思っています。

それにしても第二楽章になって一年なんですよね。 月並みですが、あっという間でしたし、何年も過ぎたようにも感じます。 それまで組んだことの無い方たちばかりだったので、本当に勉強になって刺激を受けることばかりです。 最近あらためて本当にいい関係が・・・何となく気が合うねとかじゃなくて、 本当にしっかりとした関係が築けてきているな、というのが実感としてあるんですよ。 これからも刺激を受け合いながらやってゆきたいなと思っています。

この間とても嬉しかったことがあるんです。 トリちゃんが「物語」を作曲してくれた時に、作曲しながら私の声が聴こえたと言ってくれたんですよ。 なんだかものすごく素敵なことだなと心底温かくなりました。 トリちゃんももちろん、前述した醍醐尚味、水城さんも本当に素晴らしい表現者で・・・ いつも一緒にいる人ってよほど意識しない限り褒めないじゃないですか。 だから私も、いつもこの人すごいな、と思っているんですけどあまり言ってないんですよね(笑)
今回、もちろん前回もですが、エコツミーズはとても素敵で刺激を受ける人たちばかり。 特に作曲もやってくれているピアノチームには頭が下がることばかりなんです。 情景を紡ぐ音を作るトリちゃんに、 公私共にお世話になっているというか、MC曲共にお世話になっているというか(笑) 醍醐尚味は醍醐尚味で、 彼女にしかできない確かなものをもっていて、なおかつとても柔軟です。 水城さんのピアノは、さっきお話した「国中にて」なんて、もうさすがという他なかったです。人生をかけての表現者だと肌で感じました。 そんな素晴らしい人たちにたくさんの刺激を受けつつ、 本当にいい関係が築けてきているんじゃないかなと思っているんです。

ただエコツミはどんどん進化してゆく予定ですし、色々な人たちともっともっと作ってゆきたい。 作曲家、ピアニストをはじめ、感性豊かな方をいつでも探しています。 それにしても本当に今、いい仲間達に出会えて幸せ者です、私。 くどいようですが、私は自分ひとりでは何もできないので、本当に仲間に恵まれているなと思うんです。 みんなとても忙しい人ばかりなのですが、そこまでしなくていいのに、というくらいハードスケジュールの中でやりくりをしてくれて。 今回のエコツミーズもそうですし、スタッフさんもそうですし。 恵比寿天窓.switchのスタッフさんも嫌なひとつ顔せずに夜中まで打ち合わせに付き合ってくれたりとか、 あぁエコツミは愛されてるなと思って、本当に涙が出るくらい嬉しかったです。 これからも客観的に、冷静に見つめる視点をもちながら、表現を極めてゆこうと思っています。 アルバムも内緒ですが予定していますので、期待していてくださいね。(笑)


―今回のインタビューは以上となります。ありがとうございました。

ありがとうございました。


(2007年8月某日、都内某所にて)
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